行政書士トーラス総合法務事務所トーラス・フィナンシャルコンサルティング株式会社

金融サービス仲介業に関するパブリックコメント

2021/06/04

金融庁は、「令和2年金融商品販売法等改正に係る政令・内閣府令案等」に関するパブリックコメントの結果等について公表しました。

今回の改正の目玉は、金融サービス仲介業の新設です。パブリックコメントでも115ページにわたって金融サービス仲介業に関する質疑応答が掲載されています。

新しい業態ですので、かなりの数の細部に関する問答が行われており、分野も銀行・ノンバンク・証券・保険と幅広くあることから、これを一読しただけですべて理解できる専門家は、日本に存在しないでしょう。

金融商品取引業との関係だけでもかなりの数になりますが、端的な事業者側の質問に答えるものとしては、パブリックコメントP20 No.60「金融サービス仲介業者が媒介することができる投資顧問契約及び投資一任契約は、有価証券等仲介業務の対象となる有価証券の売買等の取引及び取扱いに係る投資判断に関し助言を行うもの又は当該投資判断に基づき投資を行う契約となります。」の部分や、P60 No.179「ご指摘の「投資運用業」、「投資助言・代理業」、「第二種金融商品取引業」、「不動産特定共同事業」、「不動産投資顧問業」及び「宅地建物取引業」については、登録拒否事由に該当しない限り、金融サービス仲介業と兼業することは可能です。」等が、条文上明らかとはいえ知りたいことに端的に答えています。

また論点は変わりますが、P109 No 158では、貸金業との関係で「貸金業者のサイトへのリンクを設定した上で、貸金業者のサイトに遷移する仕組みを構築して報酬を得る行為が、「媒介」に該当するか否かについては、報酬の多寡や当該サイトの画面構成、具体的な表示内容等を踏まえた上で、個別事例ごとに実態に即して実質的に判断されるべきものと考えます。」と回答しています。

前後も含めて、媒介の定義に関して多くの質疑応答があり、広く金融ビジネスで論点になる「媒介」該当性の定義をはっきりさせるうえで、注目される議論です。

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