感染拡大とBCP

2022/02/11

今週の2月7日(月)から2月10日(木)までの平日すべての日に、金融庁から「金融庁職員の新型コロナウイルス感染について」がリリースされています。

疫学的な話は、証券規制、金融規制をテーマとする本サイトとは直接関連しません。とはいえ、令和4年2月、いよいよ新型コロナウイルス・オミクロン株による感染拡大が最高潮を迎えつつある感があります。

東京都心に位置する当事務所では、おそらくは感染者の搬送でしょう。毎日、街中で断続的に救急車のサイレンが鳴り続けているのが聞こえます。

BCP

こうした状況においても、金融商品取引業者及び登録金融機関は、従来整備してきた業務継続計画(BCP)を活かして、国民生活を維持するための業務を継続することが望まれます。BCP整備の重要性は、コロナ禍前の直近では、2009年の新型インフルエンザの感染拡大時期に強く意識されました。

2009年には、金融庁、財務局から登録業者に対して、事前にBCP計画の立案や報告が求められ、あたかも現在のコロナ禍を先取りしたような緊張感が金融業界に漂っていました。以降、直接的な津波や噴火リスクの低い大都市部に拠点を置く金融業者にとっては、インフルエンザは地震と並ぶ主要リスクファクターだったといえます。

この時期に制定されたBCPは、2020年まで、悪い意味でテンプレート化されていました。とりわけ中小の金融商品取引業者にとっては、BCPは監督指針に定まっているために一応制定するものの、実際に発動するリアリティをもって内容を検討すべき対象ではなかったのが実情といえます。

これに対して、新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年以降は、パンデミックが今現在進行形で発生している出来事となり、各社のBCPにも大きな変化が起きていることと思います。

当事務所の支援する直近のBCPの改訂支援では、まず「新型インフルエンザ」となっているBCPの定義を「感染症」と書き換えるところから始めます。

今にして思えば、パンデミックリスクは、新型インフルエンザに限った話ではなく、エボラ出血熱、新型コロナウイルス等、リスク要素はもともと無数に存在していたといえます。2020年に「タミフル等の治療薬の携行」とあった某社の古いBCPを見て、世の中治療薬がある感染症だけではないのだと思ったことが思い出されます。

BCP改定の好機

一般市民レベルまで、ウイルス感染症について、感染メカニズムや感染防止方法に関する深い知識が浸透した現在は、金融機関にとって、実効性のあるパンデミック期のBCPを制定する好機であるといえます。

新型コロナウイルスの感染拡大を知る現代人は、15年後、20年後の金融マンには制定することのできない、実効性のあるBCPを制定することができるはずです。

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