「闇金に借金を返せない」などと悩む必要はありません。なぜなら、闇金との間で締結した金銭消費貸借は無効なので、返済義務は存在しないからです。
返す必要がないにもかかわらず闇金に返済をつづけてしまうと、何かしらの理由をつけて完済を先延ばしにされたり、違法取引を強要されたりするだけ。債務者(正確には「被害者」)の生活はますます困窮してしまいます。
闇金から融資を受けてしまった債務者が最優先に考えるべきことは、「闇金には一切返済する必要がない」と充分理解したうえで、できるだけ早期に闇金との関係を断ち切ること。闇金問題に強い弁護士・司法書士が介入したと分かると闇金はすぐに取り立てを停止する可能性が高いので、ひとりで悩みを抱えずに専門家の力を頼りましょう。
もくじ
闇金の借金を返せない場合は迷わず弁護士や司法書士に相談を!
闇金にお金を返せない場合・闇金と関わりをもってしまった場合、迷わずに弁護士・司法書士に相談することを強くおすすめします。
なぜなら、弁護士・司法書士は闇金に対して強気な交渉を行い、借金問題・闇金問題を早期に解決できるからです。
ここからは、専門家に依頼すればなぜ闇金問題を早期に解決できるのか、借金問題を抱える債務者が弁護士・司法書士に相談するメリットについて、具体的に見ていきましょう。
そもそも闇金の借金は返済する必要なし
そもそも、闇金の借金は一切返済する必要がありません。仮に、闇金から借金をする際に契約書を作成していたとしても無効です。利息だけではなく、元本の返済も不要です。
「”借りたお金は返さなければいけない”というルールは、合法的に貸金業を営んでいる消費者金融などから融資を受けた場面だけのもので、闇金との間の取引には一切当てはまらない」ということをしっかり理解してください。
闇金との間で締結した金銭消費貸借契約が無効と扱われるのは、民法90条で定められている「公序良俗に反する法律行為」に該当するという理由に基づきます。
第90条 公の秩序又は善良の風俗に反する法律行為は、無効とする。
引用元:(公序良俗)民法第90条
闇金は違法に貸金業を営む存在です。また、債務者に対する違法な取り立て・犯罪行為によりお金を搾取します。このような違法な存在は「公の秩序・善良の風俗に違反する」と考えられるので、契約自体が無効と考えられます。
そして、闇金との間で締結した契約が無効だということは、債務者は一切返済義務を負担しないということです。
したがって、闇金からお金を借りたとしても返さなくても問題ないので、請求には一切応じる必要はありません。
踏み倒しは詐欺罪に問われる可能性もあるので弁護士や司法書士の力を借りるべき
闇金からお金を借りても返済する必要はありませんが、最初から踏み倒すつもりで借入れをした場合・最初から踏み倒すつもりだったと闇金側に主張された場合には債務者側が詐欺罪(刑法第246条1項)に問われる可能性がある点に注意が必要です。
第246条 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
引用元:(詐欺)刑法第246条
相手が闇金とはいえ、借金をする際には「かならず返済します」などの約束をしているはずです。これが嘘だということは、「闇金を相手にお金を騙し取るつもりだった」と捉えられても仕方がありません。
特に、契約の無効を主張されてお金を搾取できなくなった闇金が報復行為を兼ねて刑事告発するというのはよく見られるケースです。特に、闇金自身が貸金業法違反などで訴追されるおそれが生じた場合には、「債務者は最初からお金を返すつもりがなかった」という趣旨で被害届を提出して、債務者側に刑事訴追の負担を強いる可能性があります。
詐欺罪で逮捕されずに済んだとしても、警察による取り調べなどを受けるのは債務者にとって酷なはず。そもそも債務者側には一切責められるべき点がないのに刑事手続きに巻き込まれるのは理不尽でしょう。
したがって、闇金に対して契約無効を主張する際には、弁護士・司法書士に交渉を代理してもらうのがおすすめです。次で紹介するように、闇金との関係を今の時点で完全に断ち切ってくれるので、円満解決を希望するなら専門家のサポートが不可欠だと考えられます。
弁護士や司法書士の対応により取り立ては即ストップ可能
弁護士・司法書士に依頼をすれば、闇金からの厳しい取り立ては即時にストップする可能性が高いです。
そもそも、闇金側は自分たちが違法な行為をしているという認識があります。つまり、弁護士・司法書士という法律のプロが介入したことが分かった時点で「闇金サイドの負け戦」が確定するため、債務者に対して深追いをすることがなくなります(弁護士・司法書士の介入後も取り立て行為を継続すると刑事訴追をされるリスクが高まるからです)。
たとえば、闇金の電話番号が判明しているのなら、依頼を受けた弁護士・司法書士が闇金に直接電話をかけて「契約は無効なので返済をしません。以後の取り立ても一切禁止します」という旨を告げるだけで取り立てが停止するのがほとんどです。また、所在地が判明している闇金に対しては内容証明郵便を送付するのも有効な手段です。
1日に100回以上電話がかかってくる・自宅に嫌がらせをされるなど、闇金からの厳しい取り立てに悩まされている人は少なくないはずです。弁護士・司法書士に依頼をすれば、闇金と連絡がつき次第すべての取り立て行為を停止するので、早期に生活の平穏を取り戻せるでしょう。
これまで支払ったお金を返してもらえる可能性も
弁護士・司法書士に依頼をすれば、闇金にこれまで支払ったお金が返ってくる可能性もあります。
なぜなら、闇金との間で締結した金銭消費貸借契約が無効である以上、闇金は債務者からお金を受け取る権利を有していないと考えられるからです。そして、ここでのポイントは次の3点です。
- 利息・遅延損害金を取り戻すことができる
- 元本自体の返還も求めることができる
- 闇金からの元本自体の返還請求も拒絶できる
たとえば、闇金から5万円を借りて、すでに利息を含めて8万円返している状況について考えてみましょう。当然ですが、闇金との契約は無効で返済義務が存在しないので、これ以上の請求に応じる必要はありません。これに加えて、3万円ではなく、今まで支払った8万円全額の返還請求をすることが可能です。元本5万円も取り戻すことができます。
「闇金とはいえ元本だけは返済しなければいけないのでは?」と考える人もいるでしょう。確かに、「元本5万円は闇金に引き渡したうえで、残りの違法利息3万円についてのみ返還を求める」というのが分かりやすい結論のようにも思えます。
ただ、闇金にはお金を貸す権利・返してもらう権利が存在しないため、「闇金は元本自体も取り戻すことができない」というのが裁判所も認めたルールです。法律上は、「闇金による金銭給付(融資行為)は『不法原因給付』に該当するので、闇金の債務者に対する不当利得返還請求は認められない」と表現されます。
第708条 不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない。ただし、不法な原因が受益者についてのみ存したときは、この限りでない。
引用元:(不法原因給付)民法第708条
したがって、闇金との関係を断ち切るだけではなく、今まで支払った高額のお金を取り戻したいと考えるのなら、弁護士・司法書士に闇金対応を依頼するのがおすすめだと考えられます。
報復を恐れずに勇気を出して相談することが重要
闇金に手を出してしまった人にとって大切なことは、勇気を出して弁護士・司法書士に相談することです。
確かに、「闇金とはいえお金を借りたのだからせめて元本くらいは返さないと…」「消費者金融から借金できないときに助けてくれた業者を裏切りたくない」「専門家に相談したことがバレて闇金から報復行為を受けるのが怖い」など、債務者ごとに思うところはあるでしょう。
ただ、闇金は債務者の窮状につけこんで利益を貪る違法な存在であるということを忘れてはいけません。そして、闇金問題に強い弁護士・司法書士に依頼をすれば、報復行為を受けることなく闇金トラブルを解決してくれます。
消費者金融などの借金問題とは異なり、闇金問題は債務者自身が勇気を出せばその時点で解決することが可能なものです。遠慮や恐怖心などを克服して、借金地獄から抜け出した人生を再スタートさせましょう。
弁護士・司法書士への費用は1社5万円程度が相場
弁護士・司法書士に闇金問題を相談する際の費用は次の通りです(法律事務所によって料金体系が異なる点にご注意ください)。
- 法律相談料:30分あたり5,000円前後
- 闇金対応:1社につき5万円程度
「相談だけで何千円もかかるのは抵抗がある」と感じる人も多いでしょう。
ただ、借金問題の相談は無料で対応してくれる専門家が多いこと、闇金との関係がつづくと専門家への依頼料以上の金銭負担を強いられるのは明らかであることなどを踏まえると、今の段階で弁護士・司法書士に依頼をして解決してしまった方がトータルの利益は大きいと考えられます。
相談前に費用感について聞くこともできるので、どうぞお気軽に専門家までお問い合わせください。
弁護士・司法書士に相談すれば闇金以外からの借金問題も解決できる
自分がなぜ闇金から借金をしてしまったのかを考えてみましょう。「消費者金融などの返済日にお金を用意できないから」「総量規制オーバーで貸金業者から追加融資を受けられないから」などのように、闇金以外の貸金業者との間での借金問題を抱えている債務者が多いはずです。
弁護士・司法書士に相談すれば、闇金問題だけではなく消費者金融などの借金問題も解決することができます。
たとえば、次のような方策を利用すれば消費者金融などに対する返済負担を大幅に軽減できるので、弁護士・司法書士に自分に適した手続きを検討してもらいましょう。
- 債務整理(自己破産・個人再生・任意整理)
- 過払い金返還請求
- 消滅時効の援用
- 自力完済に役立つ家計管理のコツを解説
- 生活保護制度・緊急小口資金制度などの行政支援制度の提案
なお、住民税や国民年金保険料などの公的負担については弁護士・司法書士では抜本的な解決をすることができません。滞納処分が実行されて財産等が取り上げられる前に自治体の窓口まで分割払いなどの交渉を行いましょう。
闇金に借金を返し続けるリスク4つ
闇金に借金を返すことにはリスクしかありません。
合法的に貸金業を営む消費者金融等などにお金を返すケースとは異なり、次の4つのリスクを強いられるので注意が必要です。
- 違法利息を請求されて借金地獄が深刻化する
- 何かしらの理由をつけられ完済を遠ざけられる可能性がある
- 違法取引を強要されることがある
- 返せなくなると過度な取り立てが行われる可能性も
それでは、闇金に借金を返し続ける4つのリスクについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。
①違法利息を請求されて借金地獄が深刻化する
合法的に貸金業を営む消費者金融などの金融機関は利息制限法の上限金利ルールを遵守してお金を貸付けますが、闇金は利息制限法のルールに反する利息条件を債務者に強いることがほとんどです。
利息制限法第1条では借金元本額に応じて次のような上限金利ルールを定めているので、これに違反する利息条件を強いられているのなら相手が闇金である可能性が高いです。
- 借金元本10万円未満:年利率20%
- 借金元本額10万円以上100万円未満:年利率18%
- 借金元本額100万円以上:年利率15%
たとえば、トイチ(10日で1割)・トサン(10日で3割)・トゴ(10日で5割)などの条件で利息を請求するケースがありますが、これらはすべて利息制限法の上限金利ルールから大幅に違反した融資条件です。
また、闇金のなかには融資条件を明示的に示さずに、「今回は3万円貸すから来週までに4万円で返済してくれるだけで大丈夫」というように曖昧な口約束でお金を貸し付けるケースも少なくありません。金策に困っている債務者にとってはお金を融通してくれるありがたい存在のように思えるかもしれませんが、元本3万円に対して1週間で1万円の利息が発生するのは紛れもない利息制限法違反です。
利息制限法で上限金利についてのルールが定められているのは、「利息制限法の上限金利以上の融資条件は債務者に過度な負担を強いるものだから禁止しなければいけない」という政策意図に基づくもの。つまり、利息制限法違反の利息条件は債務者の生活を困窮状態に追い込むものでしかないということです。
したがって、闇金側が提示する融資条件通りに返済をするのは数週間後の自分の首を絞めることに他ならないので、すみやかに弁護士・司法書士に相談をして闇金との関係を断ってもらうべきだと考えられます(完済しようなどと考えてはいけません)。
②何かしらの理由をつけられ完済を遠ざけられる可能性あり
闇金から一度でもお金を借りてしまうと、何かしらの理由をつけられて完済できない状況に追い込まれる可能性が高いです。
たとえば、「1週間後に5万円を返済する」という約束で3万円を借りたケースについて考えてみましょう。
- 返済日にお金を用意できないと”ジャンプ”を強要する
- 返済日にお金を受け取ってもらえず滞納状態に追い込まれる
- 勝手にお金を振り込まれてお金を借りたことにされる
①について、金銭的に困窮している債務者が1週間で3万円を5万円に増やすのは不可能に近いはず。返済日にお金を用意できないと、闇金の借金を完済することができません。すると、闇金サイドから「返済できないなら5万円を貸したことにするから、来週7万円にして返済をしてくれたら問題ない」というような提案をされることがあります(いわゆる「ジャンプ」と呼ばれるもの)。債務者側からすると返済日を猶予してもらったような錯覚に陥りかねませんが、実態は「借入額3万円、2週間後に7万円返済」というように状況が深刻化しているだけ。この”ジャンプ”を繰り返している間に借金総額が100万円以上になり、いきなり一括での返済を求められることになります。
②について、仮に債務者側が1週間後にお金を用意できたとしても、闇金業者側が意図的に連絡手段を断ってしまい、返済日にお金を支払えないという追い込まれ方をするケースもあります。「理由は何であれ返済日に返せなかったのだから遅延損害金で別途3万円」などのような理不尽な要求をされるリスクが生じます。
③について、闇金との関係が泥沼化すると、勝手に債務者の口座にお金が振り込まれて、融資を受けたことにされることもあります。「あなたが勝手に振り込んだだけでしょう?」と強気に主張できない状況に追い込まれているため、返済を拒むことができません。
このように、闇金はターゲットを見つけたらできるだけ高額のお金を搾取するためにあらゆる罠をしかけてくる悪質な存在です。一度でも関わりをもって個人情報を提供してしまうと自分だけでは関係を断つのは不可能に近いので、弁護士・司法書士に介入してもらって抜本的に闇金被害を回復するべきでしょう。
③違法取引を強要されることがある
自己資金から闇金の請求額を用意できなくなると、違法取引によって資金調達することを強要されるリスクが生じます。
たとえば、闇金が強要する違法取引には次のような手法があります。
| 違法取引 | 内容・注意点 |
|---|---|
| クレジットカード現金化 | ・ショッピング枠を不正利用して換金性の高い商品(高価ゲーム機器・ブランド品・商品券など)を購入して中古ショップなどに転売する手法。 ・カード会社の利用規約違反なので「内部ブラック」に登録される ・クレジットカード会員の強制解約処分 ・自己破産のハードルが高くなる |
| ひととき融資 | ・売春行為を強要される ・写真や動画を撮影されて脅迫される ・ネット上に情報が頒布されてポルノ被害を受ける |
| 口座買取・口座レンタル | ・債務者名義の預貯金口座を開設して闇金業者に売却する ・債務者自身が詐欺罪に問われる |
| 携帯買取 | ・債務者名義の携帯電話を契約して闇金業者に売却する ・債務者自身が詐欺罪に問われる ・高額な通話料・通信料を請求される |
| 給料ファクタリング | ・給料債権を担保に融資を強要される ・高額の手数料を強いられる ・給料債権の売買は違法 ・職場に迷惑がかかるリスクが生じる |
違法取引に手を出すと、債務者自身が刑事訴追されるリスクが高まります。生活再建が困難になるため、絶対に手を出してはいけません。
闇金から違法取引を強要された場合には、すみやかに警察に通報したうえで弁護士・司法書士に闇金対応を依頼するようにしてください。
④返せなくなると過度な取り立てが行われる可能性も
闇金にお金を返せないと、違法な取り立てが実施される可能性が高まります。
たとえば、次のような被害を受けるケースも散見されるので注意が必要です。
- 早朝深夜に何度も連絡がかかってくる
- 「殺すぞ」などの脅迫行為を受ける
- 家族や知人に立て替え払いを強要する
- 無理矢理貯金を切り崩して返済に充てさせる
後述するように、闇金によって実施される取り立て行為はすべて貸金業法違反・刑法違反の違法行為です。
違法な取り立て行為を受けつづけると債務者本人だけではなく周囲の人にも危害が加えられるリスクが高まるので、すみやかに対処法に踏み出すのがポイントです。現に被害を受けているのなら110番通報を、日常的に闇金被害で困っているのなら弁護士・司法書士に助けを求めましょう。
現在闇金問題に悩んでいる方に伝えたいこと2つ
「闇金からお金を借りてしまった」「期限が近付くにつれて気持ちが落ち込む」「闇金から連絡が来るだけで恐怖心が出てくる」など、闇金との借金問題が片付かないとストレスが溜まって冷静な判断ができない状況に追い込まれてしまいます。
したがって、現在闇金問題に悩んでいる方は、次の2点だけを心に留めてください。
- 「闇金の借金を完済しよう」とは思わない
- 闇金との連絡手段を断ってしまうと安心できる
それでは、この2つのポイントについて、それぞれ具体的に見ていきましょう。
①「闇金の借金を完済しよう」とは思ってはいけない
「闇金の借金を完済しよう」などと思い込んではいけません。
なぜなら、そもそも闇金に返済する義務はありませんし、闇金の借金は誰にも完済できないほど厳しい融資条件が課されているからです。
脅迫行為を頻繁に受けていると「借りたお金は返さなければいけない」と思い込まされる人も多いはずです。これは、闇金による洗脳でしかありません。
弁護士・司法書士に依頼をすれば、これ以上返済する必要なく闇金被害をストップできるので、できるだけ早いタイミングで専門家の力を頼りましょう。
②闇金との連絡手段を断つのも選択肢のひとつ
「どうしても今すぐに闇金からの連絡を停止したい」と希望するのなら、連絡手段を断ってしまうのも選択肢のひとつです。
たとえば、闇金業者に電話番号しか知られていないのなら、電話番号の変更・着信拒否によって闇金からの問い合わせをとめることができます。
また、口座情報がバレてしまっているのなら解約をする、住所がバレているのなら引越しをするという選択肢も有効です。
闇金業者が考えているのは、「効率よくターゲットからお金を搾りとること」です。つまり、所在不明の人・連絡先調査に手間がかかる人からリスクを犯してまで取り立てをする可能性は低いと考えられます。
闇金との連絡手段を断って関係を遮断できれば、弁護士・司法書士に依頼するまでもなく闇金被害を終了させられます。連絡の糸口を掴まれていないのなら、連絡手段を断つ選択肢もご検討ください。
弁護士や司法書士以外で闇金問題を相談できる機関
闇金被害の相談先は弁護士・司法書士だけではありません。
警察や公的相談機関などでも闇金被害を受けている人の悩みや困りごとに対応してくれます。
「いきなり弁護士・司法書士に相談するのはハードルが高い」と感じているのなら、ここから紹介する相談機関などにお問い合わせください。
①警察
闇金被害を受けている場合、刑事事件を扱う警察に相談すれば闇金被害を食い止めることができるケースがあります。特に、平成15年のヤミ金融対策法(貸金業規制法及び出資法の改正)成立以降、闇金業者への取り締まりが厳しくなっています。
たとえば、闇金から次のような行為を受けた場合には犯罪行為として立件できる可能性が高いので、警察に相談することをおすすめします。
| 該当する犯罪 | 具体例 |
|---|---|
| 貸金業法違反 | ・早朝深夜帯(午後9時~午前8時)の取り立て行為 ・正当な理由がないのに勤務先などに取り立てを実施する行為 ・貼り紙や立て看板を設置して近隣住民に借金の事実を知らしめる行為 ・家族や知人に返済の立替えを要求する行為 ・債務者に対して家族・知人・他社からの借入れを強要する行為 ・貸金業登録をせずに融資行為をする |
| 暴行罪・傷害罪 | ・暴力をふるわれる ・物を投げつけられる |
| 建造物等侵入罪 | ・許可なく自宅敷地内に入り込まれる |
| 不退去罪 | ・「帰って欲しい」とお願いをしたのに居座られる |
| 器物損壊罪 | ・被害者の所有物を壊される ・鍵穴にボンドを入れられる(監禁罪にも該当) ・車をパンクさせられる |
| 強要罪 | ・土下座や謝罪を強要される ・執拗に個人情報の引渡しを求める |
| 脅迫罪 | ・「殺すぞ」など、生命や財産に対して危害を加える脅しを受ける |
| 名誉棄損罪 | ・借金滞納など、被害者が隠したい事実を周知される |
| 業務妨害罪 | ・被害者の職場に対する迷惑行為 ・勝手にピザなどのデリバリーを注文される |
| その他 | ・被害者名義の銀行口座や携帯電話を契約させて奪い取る ・ひととき融資などの違法取引を強要する |
闇金被害と聞くと、「法外な利息を請求される」「取り立て時に脅迫される」などの”分かりやすい”ケースを想像する人が少なくはないでしょう。
ただ、近年ではインターネット掲示板やSNSを舞台にして、闇金とは判別しにくい業態で金策に苦しむ人たちを違法行為に引き込む事件が増えています(たとえば、ひととき融資・現金化・給料ファクタリング・口座レンタル・個人間融資など)。
つまり、場合によっては犯罪行為に巻き込まれている実感がないまま闇金被害を受けている場合もあるので、少しでも疑問・不安を抱いた場合には迷うことなく警察への通報を検討しましょう。
警察に相談できるのは闇金の「犯罪行為」だけ
「闇金が悪いことをしているのは間違いないのだから警察に相談すれば何でも解決してくれる」というのは間違いです。
なぜなら、警察の捜査権が及ぶのは「刑事事件=犯罪行為」だけだからです。
闇金から嫌がらせを受けたとしても、当該嫌がらせ行為が貸金業法・刑法などの刑事立法に違反する場合でなければ警察は捜査に踏み出してはくれません。たとえば、日中に何度も携帯電話に着信があったとしても、取り立てのために電話をかける行為自体は違法ではないため、その点だけに注目して刑事事件として立件するのは不可能です。
また、警察が取り締まることができるのは「刑事事件」だけなので、「民事事件」に該当する”私人間のお金の貸し借りの問題”については対応できない点にも注意しなければいけません(いわゆる「民事不介入の原則」というルールのこと)。
つまり、闇金から違法利息の取り立て時に暴力行為を受けたとしても、刑事事件である「暴力行為」に注目して警察に相談することはできますが、肝心の「違法利息・違法なお金の貸し借り」については警察の取り締まり対象外になるため、別の回収担当者から手段をかえて取り立てが繰り返されるリスクがあるということです。
したがって、犯罪行為を停止するだけではなく、闇金との間の金銭トラブル自体を根本的に解決したいなら闇金問題に強い弁護士・司法書士に相談するのが最適だと考えられます。
警察に相談できるのは闇金被害の「証拠」があるときだけ
刑事事件を取り締まる警察が捜査権を発動するためには、公権力である警察が捜査に着手するに値するだけの「証拠」が存在することが大前提です。
闇金被害を直接受けている債務者側からすると「自分が目撃者だ」「自分が被害を受けたのだから間違いない」と考えるのも当然ですが、警察は客観的に犯罪行為を立証できるだけの物証・人証がなければ捜査に踏み出しにくいという性質を備えた組織であることを覚えておきましょう。
つまり、闇金被害について警察に相談する際には、次のポイントを押さえるのが重要だということです。
- 闇金被害を受けている最中に「110番通報」して現行犯逮捕してもらう
- 闇金被害の証拠を用意して警察の生活安全課に相談する
闇金被害を受けている最中ならすぐに110番通報する
「闇金の回収担当者が勝手に自宅に入ってきた」「闇金に暴力を振るわれて怪我をした」などのように、まさに被害を受けている場合には、すみやかに110番通報して警察に助けを求めましょう。
現行犯逮捕によって身の安全を守ることができるはずです。
闇金被害の相談をするなら証拠を準備して警察の生活安全課へ
日常的に闇金被害に悩まされているという方は、警察の生活安全課に相談するのがおすすめです。
ただし、生活安全課に相談に行くということは、現行犯逮捕手続きではなく「通常逮捕手続き」に基づく捜査活動を希望するということ。次のような「闇金被害の証明」に役立つ必要書類等を持参することが求められます。
- 闇金業者の情報(名称・電話番号・口座情報など特定に必要な材料)
- 闇金との取引履歴(通帳・自分のメモ・ATMの利用明細など)
- 通話内容を録音したボイスレコーダーや監視カメラの映像など
- 怪我をした場合などは診断書など
- SNSやメールなどでの闇金とのやり取り
闇金被害を警察に相談する際に大切なことは、捜査機関に対してできるだけたくさんの情報を提供することです。
「闇金問題とは関係がなさそう」などと自分で勝手に判断するのではなく、闇金との関連をうかがわせる可能性がある情報をできるだけ収集し、警察に提供するように心掛けてください。
闇金被害を警察に相談するメリット・デメリット
闇金被害を警察に相談するメリット・デメリットは次の通りです。
| 警察に相談するメリット | ・闇金業者を逮捕してくれる ・違法な取り立て行為を停止してくれる |
|---|---|
| 警察に相談するデメリット | ・お金の貸し借り(民事紛争)には介入できない ・闇金からお金を取り戻すことができない ・証拠がなければ捜査してくれない |
以上のように、闇金被害から抜け出す緊急性が高い状況なら110番通報するのが最適な方法ですが、仮に110番通報で闇金被害を食い止められたとしても借金問題自体は解決していないので「闇金被害は一時的にストップしているだけだ」ということを忘れてはいけません。
闇金問題に強い弁護士・司法書士に相談をすれば借金問題自体を解決できるだけではなく、警察への相談の方法などについてもアドバイスを期待できます。
したがって、最初から闇金被害をスムーズに解決する道筋を作りたいのなら、弁護士・司法書士に相談するのが適切だと考えられます。
②公的相談機関
警察以外にも闇金被害に対応している公的相談機関が存在します。
- 国民生活センター(消費生活センター)
- 貸金業相談・紛争解決センター(日本貸金業協会)
- 法テラス(日本司法支援センター)
それでは、闇金被害を相談できる公的相談機関について、それぞれ具体的に見ていきましょう。
A.国民生活センター(消費生活センター)
独立行政法人 国民生活センターは、消費者問題・暮らしの問題などの総合的な相談窓口です。商品サービスのトラブル・苦情や闇金問題について、公平・公正の立場から相談員がアドバイスを提供してくれます。国民生活センターと同じ役割を担う機関に「消費生活センター」という組織が各自治体に設置されているのでこちらに相談することも可能です。
国民生活センター・消費生活センターに相談したい場合には、「消費ホットライン188」「平日バックアップ相談03-3446-1623」に連絡をしましょう。相談者が置かれている状況ごとに適切な対処法を提案してくれるでしょう。
| 国民生活センターに相談するメリット | ・生活や仕事のトラブル・悩みを何でも相談しやすい ・闇金被害の対処法を教えてくれる |
|---|---|
| 国民生活センターに相談するデメリット | ・中立的な立場からのアドバイスしか期待できない ・闇金相手に直接交渉してくれるわけではない ・専門機関を紹介してくれるだけで相談以上のことは期待できない |
B.貸金業相談・紛争解決センター(日本貸金業協会)
貸金業相談・紛争解決センターは、日本貸金業協会が運営するトラブル相談・解決窓口のことです。多重債務問題・闇金トラブル・債務整理についての情報提供・家計管理の実行支援など、お金の貸し借りをめぐるあらゆる相談に対応してくれます。
特に、貸金業相談・紛争解決センターは貸金業業界の自主規制機関として貸金業者への厳しい取り締まりも実施しています(苦情対応・ADRへの誘導など)。「登録業者か確認して欲しい」「契約内容に違法性の疑いがある」「闇金から厳しい取り立てを受けているときの対処法を知りたい」など、闇金被害への具体的なアドバイスも期待できるでしょう。
| 連絡先 | 0570-051-051(Web相談はこちら) 受付時間:9:00~17:00(土日祝日・年末年始を除く) 通話料:3分8.5円(税別) |
|---|---|
| 貸金業相談・紛争解決センターに相談するメリット | ・家計チェックで具体的な生活再建アドバイスをもらえる ・闇金業者への的確な対処法を期待できる |
| 貸金業相談・紛争解決センターに相談するデメリット | ・闇金との直接交渉は対応してくれない ・専門家などを紹介してくれるがそれ以上のことはしてくれない |
C.法テラス(日本司法支援センター)
法テラス(日本司法支援センター)とは、法律トラブルに巻き込まれた人への相談や弁護士・司法書士を紹介してくれる専門機関です。民事紛争だけではなく刑事紛争などのあらゆるトラブルの相談ができるので、普段馴染みのない法律の専門家に繋がりやすいというメリットが得られます。また、収入や資産が一定基準以下の人には無料相談制度や費用立て替え制度も用意されているのも特徴です。
したがって、法テラスは「専門家のアドバイスが欲しいが、誰に相談をして良いか分からない」という人におすすめだと考えられます。
| 法テラスに相談するメリット | ・無料で法律相談を受けられる ・弁護士や司法書士を紹介してくれる ・要件を充たせば費用を立て替えてもらえる(免除もあり) |
|---|---|
| 法テラスに相談するデメリット | ・法テラスと提携している専門家しか紹介してもらえない ・相性が合わない専門家、闇金問題に強くない専門家を紹介されるリスクあり |
まとめ
闇金との間の契約は無効です。「闇金にお金を返せない。どうしよう。」などと悩む必要はありません。なぜなら、闇金との間の契約が無効だということは、闇金にお金を返す必要もないからです。
ただし、違法に貸金業を営む闇金は、厳しい取り立てや脅迫行為を活用して債務者からお金を奪い取ることに慣れた存在であることを忘れてはいけません。つまり、法律の素人である債務者がどれだけ強気に「無効だから返済をしません」と主張したところで、そう簡単に闇金は引き下がってはくれないということです。
したがって、闇金被害に巻き込まれたときには、被害が拡大しない段階で弁護士・司法書士に相談することをおすすめします。専門家なら闇金相手に交渉することにも慣れていますし、弁護士・司法書士が介入したことが分かると闇金サイドもすぐに手を引く可能性が高いでしょう。
闇金との関係をもちつづけるだけで、債務者だけではなく家族・職場にも迷惑がかかるリスクが生じます。早期の解決が最優先事項なので、まずは闇金問題に強い専門家までお問い合わせください。
よくある質問
- Q. 闇金って、なんですか?
-
A.
闇金とは、許可を得ず違法に営業している金融会社のことです。反社会的勢力と繋がっていることも多く、関与すると大変危険です。このような危険な会社からお金を借りないようにしましょう。
- Q. 街金から借りたお金は返済しなくてもいいのですか?
-
A.
街金から借りたお金は返済しないとダメです。街金は闇金と異なり、国や都道府県から許可を得ている合法的な企業なので踏み倒すことはできません。返済できない時は、債務整理をして借金を減らしましょう。
- Q. 闇金からお金を借りてしまったときは、どうしたらいいですか?
-
A.
闇金から借りたお金は基本的に返済する必要がありません。しかし、個人で踏み倒そうとすると必ずトラブルになります。そもそも闇金は非合法団体なので、暴力をふるうこともあります。闇金から逃れたい場合は、弁護士を必ず間に入れて法的に解決しましょう。

