「FXに興味はあるけど、どんな危険性やリスクがあるのかわからない」という人も多いのではないでしょうか。
ハイリスクな売買をおこなえば、FXで多額の損失を抱えてしまう可能性はあります。
しかし、FXのリスクをしっかりと把握し、適切な対策を取れば、資産を増やせる可能性を高めることも可能です。
この記事でFXの危険性とそれらの対策を押さえて、安全にFX取引をおこないましょう。
もくじ
FXに潜む5つの危険性と対策
FXに潜む危険性は、次の5つがあげられます。
- ハイリスクな売買で損失を広げてしまう危険性
- 急激な為替変動で損失を受けてしまう危険性
- FX会社の倒産などで資産が消滅する危険性
- FX詐欺にひっかかる危険性
- 口座番号やパスワードが流出する危険性
1.ハイリスクな売買で損失を広げてしまう危険性
FXでもっとも注意すべきなのは、レバレッジを高くしたり、マイナー通貨を売買したりといった、ハイリスクな売買で損失を広げてしまう危険性です。
とくに初心者は、どんな売買がリスクの高いものか判断できず、知らないうちに危険な売買をしているケースがあります。
FXは少ない証拠金で高額取引ができる分、自己資金を上回る損失が発生する場合もあります。資産がマイナスになって、高額の負債を抱えるケースは少なくありません。
上記のようなリスクを避けて安全な売買をするためには、下記の対策を心がけましょう。
- 対策1.レバレッジは低く設定する
- 対策2.メジャー通貨ペアからはじめる
- 対策3.難易度の高い取引方法に手を出さない
- 対策4.ポジションを持ちすぎない
- 対策5.取引ルールを決めて売買をおこなう
対策1.低いレバレッジで売買する
レバレッジとは、自己資金以上の取引をおこなう仕組みや、その倍率のことです。国内のFX会社では、レバレッジは最大25倍までと規制されています。
レバレッジを高くすれば利益を大きくできる反面、損失も大きくなるため注意が必要です。
例えば、1ドル100円のときに10万円の証拠金を用意し、25倍のレバレッジをかけて購入したとすると、「10万円×25=250万円」で、2万5,000ドルを購入したということになります。
これを1ドルの価値が110円に上がってから決済すれば「2万5,000ドル×110円=275万円」となり、購入時との差額である25万円が利益となります。
反対に、1ドルの価値が90円に下がれば「2万5,000ドル×90円=225万円」で25万円がマイナスとなり、証拠金より高額の損失が発生してしまうのです。
なお、FX会社はどこもロスカットという仕組みを導入しており、基本的には損失額が証拠金を上回る前に強制的な決済がおこなわれます。
しかし、急激な相場の変動に対応できずロスカットが間に合わないケースもあるので、損失を防ぐためには自分自身でしっかり管理することが大切です。
高レバレッジはマイナスになったときの損失額が大きくなるため、低めのレバレッジで売買するようにしましょう。
参照:金融庁「外国為替証拠金取引について 証拠金制度(レバレッジ制限)」
適切なレバレッジはどれくらい?
「低めのレバレッジ」と言われても、具体的に何倍にするのがよいかわからない人が多いでしょう。適切なレバレッジは個々の状況や投資戦略によるため、一概にはいえません。
基本的には、損失額が入金した証拠金を上回らないようにすることが大切です。そうすれば、ロスカットで意図せず損失を確定する事態を防げます。
例えば、50万円の証拠金を口座に入金しておけば、損失が50万円になるまでは様子見が可能です。相場が反転し、利益が出るまで待つことができます。
上記のことから、売買をおこなうときは通貨の値上がり・値下がりを両方とも予想する必要があります。
予想した値動きをもとに、最大損失額が証拠金を上回らないようにレバレッジを設定すれば、大きな負債を抱えることを避けられるでしょう。
対策2.メジャー通貨ペアからはじめる
メジャー通貨ペアとは、FX市場で取引量が多く、流動性の高い通貨ペアのことをいいます。明確な基準はありませんが、一般的にメジャー通貨とされるのは次の通りです。
- 米ドル
- ユーロ
- 円
- ポンド
- 豪ドル
- カナダドル
- スイスフラン
- NZドル
流動性が高いと値動きが安定しており、極端な変動がないためリスクを抑えた売買ができます。
一方、トルコリラや南アフリカランドなどのマイナー通貨は、短期間で激しい値動きがあるため大きな損失を発生させる恐れがあります。
FXに慣れていない初心者の場合、リスクの低いメジャー通貨ペアから売買をはじめるようにしましょう。
対策3.難易度の高い取引手法に手を出さない
インターネットなどで調べれば、FXの取引手法がいくつも見つかります。しかし、最初から難易度の高い手法をおこなうのは危険です。
例えば、
- スキャルピング(数秒~数分の間に売買を繰り返す)
- ナンピン(下落時に買い増しして損失を平均化する)
- マーチンゲール法(予想が当たるまで掛け金を倍にしながら売買を繰り返す)
などの売買手法はリスクが高く、損失を増やしてしまう恐れがあります。
そのため、はじめたばかりのうちは「値上がりしそうな通貨を購入する」など、基本的な取引手法で売買することをおすすめします。
難易度の高い取引手法は、FXの仕組みや市場のトレンド、指標の見方などを十分理解してから取り組むようにしましょう。
対策4.ポジションを持ちすぎない
ポジションとは、FXで通貨を保有している状態を指す言葉です。「ロングポジション」と「ショートポジション」の2種類があります。
| ロングポジション | 通貨の買い注文を保有している状態。通貨が値上がりしてから決済をおこなえば利益がでる。買いポジション、買い建玉(たてぎょく)ともいう。 |
|---|---|
| ショートポジション | 通貨の売り注文を保有している状態。通貨が値下がりしてから決済をおこなえば利益がでる。売りポジション、売り建玉ともいう。 |
いろいろな通貨ペアでポジションを持ちすぎると、運用が複雑となり決済タイミングを逃してしまう恐れがあります。
自分が情報を追えるだけの通貨ペアに絞ったうえで、しっかりとした値動きの予測を立ててポジションを持つようにしましょう。
根拠のない売買はおこなわず、値動きの予測に不安があるときは無理にポジションを持たないことも大切です。
対策5.取引ルールを決めて売買をおこなう
ここまで紹介した対策を活かすために、自分のなかでしっかりとした取引ルールを決めるようにしましょう。
- 利益確定や損切のラインを決めて、その金額になったら必ず決済する
- 売買するのは米ドル/円の通貨ペアのみにする
- 重要指標の発表前にポジションを持たない
上記のようなルールを設定し、感情に流されずに厳守することが損失を拡大させないコツとなります。
2.急激な為替変動で損失を受けてしまう危険性
どれだけリスクを抑えた売買をおこなっても、為替変動による損失のリスクを完全になくすことはできません。
常にFX市場へ目を向け、為替変動の前や直後にスピーディーな対応を取る必要があります。
そのためにも、下記の対策は日頃から意識しておくようにしましょう。
- 対策1.情報は常に収集する
- 対策2.ポジションを持ったまま放置しない
- 対策3.市場が動く時間帯を把握しておく
対策1.情報は常に収集する
FXをするうえで情報収集を欠かすことはできません。FX市場に影響しそうなニュースや出来事は、いつでもチェックすることを習慣づけましょう。
とくに、国際情勢や各国の経済動向は、ダイレクトにFX市場へ影響する重要な指標です。
FX口座を開けば重要指標の発表スケジュールを通知してもらえる場合もあるので、うまく活用して情報を見落とさないようにしましょう。
対策2.ポジションを持ったまま放置しない
為替変動で損失を受けないようにするには、ポジションを持ち続けないことも有効です。
メジャー通貨ペアでも1日で暴落・暴騰する危険性はあるので、長くポジションをもつことは常にリスクを負い続けるのと同じです。
長期保有の取引手法もありますが、その場合でも毎日口座をチェックし、必要に応じて投資戦略を細かく修正しましょう。
対策3.市場が動く時間帯を把握しておく
FX市場は、時間帯によって値動きの激しさが変わります。
- 仲値(基準となる為替レート)が決まる毎朝9時55分前後
- 欧州市場が開く夏時間の16時頃(冬時間なら17時頃)
- ロンドン市場で基準レートが決まる夏時間の0時頃(冬時間なら1時頃)
上記の時間帯は取引が活発化し、値動きも激しくなる傾向があります。リスクを避けるためには、このような値動きの激しい時間帯を避けて売買するとよいでしょう。
3.FX会社の倒産で資産が消滅する危険性
FX会社が倒産し、預けていた自己資金や利益も消滅してしまう危険性もあります。
とくに、FX会社としての経歴が短い中小業者や、海外の業者だと倒産リスクが高くなります。
FX会社の倒産リスクに備えるためには、下記の対策を取るとよいでしょう。
- 対策1.信託保全のあるFX会社を選ぶ
- 対策2.口座を複数作って資産を分散する
対策1.信託保全のあるFX会社を選ぶ
信託保全とは、FX会社の資産とユーザーの資産を分けて管理し、ユーザーの資産を守る制度です。
FX会社が倒産してもユーザーの資産は消滅せず、信託先の銀行から直接返還されます。
日本のFX会社は信託保全が義務化されており、Webサイトなどで信託先の銀行を確認できます。国内のFX会社で口座を開けば、倒産による資産消滅のリスクはありません。
しかし、海外のFX会社では信託保全のない業者が多いため、倒産による資産消滅リスクは高くなってしまいます。
対策2.口座を複数作って資産を分散する
複数のFX会社で口座を作って資産を分散することで、どこか1社が倒産しても全資産を失う事態を避けられます。
口座開設に上限数はなく費用もかからないので、多くの投資家は複数の口座を作っています。
複数口座を持てば、メイン口座で障害が起こったときのサブ口座として使えたり、口座開設によるキャンペーンを受けられるなどのメリットもあるため、ぜひ検討してみましょう。
4.FX詐欺にひっかかる危険性
FX関連の詐欺は跡を絶たず、毎年多くの人が被害にあっています。
国民生活センターに寄せられた相談例によれば、SNSやブログなどで知り合った人にFXを勧められ、多額の損失や高額な手数料が発生したケースがあります。
また、「FX必勝法」などといった情報商材を高額で買ったところ、中身は基本的なことしか書かれていなかったというパターンもあり、注意が必要です。
FX詐欺にひっかからないためには、次の対策を意識しましょう。
- 対策1.「確実に儲ける方法はない」という考えを徹底する
- 対策2.情報の少ないFX業者は利用しない
- 対策3.SNSなどの「自称アドバイザー」に注意する
参照:独立行政法人国民生活センター「商品先物取引・外国為替証拠金取引」
対策1.「確実に儲ける方法はない」という考えを徹底する
詐欺被害を回避する最大のコツは、FXで確実に儲ける方法はないと強く認識することです。
「短期間で資産が3倍に!」「9割の人が成功している投資ノウハウ」などのキャッチコピーは、とくに注意が必要です。
どれだけ優れた投資手法やツールを用いても、FXで勝ち続けることはできないと肝に銘じておきましょう。
運用がうまくいっていないときなどは、つい甘い言葉にのってしまいがちです。そういった心理につけこまれないよう、常に警戒をしておきましょう。
対策2.情報の少ないFX業者は利用しない
FX会社を選ぶとき、しっかりと情報収集することも詐欺被害を回避するのに大切です。
健全な営業をおこない、FX会社としての経歴が長い業者ほど、インターネットなどで多くの情報を見つけられます。
逆にいえば、情報の少ないFX業者は信頼性が低い可能性もあるということです。
充分な情報を得られないFX業者は避け、大手のFX会社のように実績豊富なところで売買をおこないましょう。
対策3.SNSなどの「自称アドバイザー」に注意する
SNSなどでFXアドバイザーを自称し、詐欺をおこなうケースもあります。
「必ず儲かる」「いま投資しないと儲けるチャンスがなくなる」などといって取引させ、損失がでた後は連絡が取れなくなるパターンが代表的です。
繰り返しになりますが、FXで確実に儲ける方法はありません。都合の良い儲け話を聞いたときは、まず疑うようにしましょう。
5.口座番号やパスワードが流出する危険性
FXをおこなうときは、インターネット上で取引するのが一般的です。いまはスマホでも売買ができるので、いつでも気軽に取引が可能です。
しかし、気軽に取引ができるために、セキュリティをおろそかにしてしまう人は少なくありません。
口座のパスワードが流出すると、悪意のある第三者が勝手に取引をおこなう恐れもあります。このような危険性をなくすためには、次の対策をおこないましょう。
- 対策1.パスワードは複雑なものにする文
- 対策2.パソコンやスマホのセキュリティを徹底する
対策1.パスワードは複雑なものにする
パスワードを複雑にする方法は、単純ですが効果の高い対策です。誕生日や名前など、他者が予想しやすいパスワードは避けるようにしましょう。
英数字や記号、大文字と小文字を組み合わせることで、不正アクセスを防ぐ効果を高められます。
FXをおこなうパソコンやスマホに、パスワードを保存しないのも有効です。パソコンやスマホを紛失したときのリスクを抑えるために、別の端末や紙に記録しておくとよいでしょう。
対策2.パソコンやスマホのセキュリティを徹底する
パソコンやスマホのセキュリティを徹底することも、口座番号やパスワードの流出を防ぐために大切です。
- OSのアップデートは常にしておく
- 公式ストア以外からアプリをダウンロードしない
- 見知らぬメールアドレスから送られたURLやファイルを開かない
基本的なことですが、上記は不正アクセスを防ぐために重要な対策なので、日頃から意識しておきましょう。
初心者がFXで失敗しないために大切なポイント
初心者がFXをはじめるうえで、最初に押さえておくべきポイントは次の3点です。
- 基本的な知識をしっかり勉強する
- 資金は充分に用意する
- 感情に左右されない心構えを作る
これらをしっかりと押さえておけば、FXで失敗する確率を大きく下げることができます。
基本的な知識をしっかり勉強する
FXをはじめるにあたって、基本的な用語や取引手法などの勉強は必須です。
FX関連の書籍やWebサイトは数多くあるので、それらを参考にしっかりと知識をつけてからFXをはじめましょう。
また、FXをはじめる前だけでなく、売買をするようになってからも勉強や分析を続けることが大切です。
FX理論や分析手法は日々進化を続けているので、常に最新の知識を得るようにしましょう。
資金は充分に用意する
FXでは、運用を続けるために充分な資金が必要です。資金が少ないと、少しの値動きですぐに証拠金を下回ってしまい、取引できなくなってしまいます。
また、資金が少ない人ほど無茶な取引をしがちになるため、精神的な余裕を保つためにも充分な資金は重要となります。
資金を貯めている期間は勉強時間にあてたり、デモトレードで練習するなど、FXをはじめるための準備期間にするとよいでしょう。
感情に左右されない心構えを作る
FXでは、分析にもとづいて冷静に売買をおこなう必要があります。しかし、初心者のうちはチャートの値動きに一喜一憂し、感情的な取引をしてしまいがちです。
市場の動向ではなく自分の感情や願望で取引をすれば、大きな損失となってしまいます。
感情に左右されないためには、「どれだけ利益を得るか」ではなく「どれだけ損失をださないか」という心構えをもつようにしましょう。
「市場は想定と違う動きをする」と常に考え、少しでもリスクがあると思ったら速やかに撤退することが大切です。
まとめ
FXには多くの危険性が潜んでいますが、しっかりと知識をつけて、適切な対策をおこなうことで、リスクの大部分は抑えられます。
まずは低レバレッジではじめ、少額の取引でFXに慣れていきましょう。
一度に大きな利益を得ようとせず、コツコツと取引を続けることで、資産を増やすことが可能です。
FXに関するよくある質問
- Q. FXにはどんなリスクがありますか?
-
A.
損失をだして多額の負債を抱えてしまうリスクが代表的です。ほかには、FX関連の詐欺に騙されたり、口座番号やパスワード流出による不正アクセス被害を受ける恐れもあるでしょう。
- Q. FXで損失を避ける方法はありますか?
-
A.
ハイリスクな売買はせず、少額取引でコツコツ利益を積み重ねるとよいでしょう。また、取引で感情に左右されないよう、ルールを決めて売買をおこなうことが大切です。
- Q. FX会社はどのように選べばよいですか?
-
A.
営業歴が長く、利用者の多いFX会社ほどリスクが少なく安全な取引ができます。DMM FX・LINE FX・外為どっとコム・GMOクリック証券・外貨ex byGMOなどの大手FX会社がおすすめです。
- Q. FXで確実に儲ける方法はありますか?
-
A.
FXで100%儲ける方法はありません。しっかりと市場を分析し、損失を回避しながら取引を続けることで利益を得ることができます。
- Q. FXで儲かる確率はどの程度ですか?
-
A.
金融先物取引業協会の調査によれば、FX投資家のうち全体の約60%程度の人がFXで利益を出しています。

