相場操縦事件に関する内部管理態勢

2022/03/11

証券取引等監視委員会が調査を進めている大手証券会社の金融商品取引法違反(相場操縦)事件を巡っては、一部報道で、同社の社内体制の不備が指摘されています。

今回問題になっているブロックオファーに関して、他の大手証券会社では運用部門での株取引を内部ルールで規制していると報じられています。これに対して、同社はその制限を設けていなかったことにより、内部管理体制の緩さが事件を誘引した可能性があると報道されています。

これは明らかに社内での利益相反管理に問題がある事案です。内部管理の態勢不備と言われても仕方がないと思います。

一般に、複数の業務を行う際には弊害防止措置(例えば第一種金融商品取引業投資運用業等の二以上の種別の業務を行う場合等に関して金商法第44乃至第44条の2)や、利益相反管理が必要であって、通常は生じうるケースを事前に想定して綿密な社内規程やガイドラインを制定します。

意図的なものか過失によるものかわかりませんが、今回はこうしたブロックオファーでの自己売買部門の売買制限を規定漏れしていたことが、結果的に不祥事に繋がった事案だといえます。

当局の登録審査や臨店検査では、一般に抽象的な内容で制定されている弊害防止措置、利益相反管理の実効性の検証は限定的です。

こうした措置や管理の作成にあたっては、自社業務の特性に基づき生じうる弊害をきちんとシミュレーションしたうえで態勢構築する必要があります。

ちなみに、弊害防止措置や利益相反管理は高度に抽象的な概念なので、抽象的な思考ができないとなかなか理解できない面があります。実効性のある社内規程を制定するためには「よく考える」能力を必要とします。

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