「市場制度ワーキング・グループ」第二次報告及び資産運用関連調査の公表

2021/06/25

令和3年6月18日、金融庁は、金融審議会「市場制度ワーキング・グループ」第二次報告を公表しました。本報告は、来年の金融商品取引法等改正の方向性を示すものであり、注目されます。議論の過程は、こちらでも既報の通りです。

特定投資家制度の見直し

主要な論点として、個人の特定投資家要件の緩和及び手続きの見直しが取り上げられています。報告書では「現行要件の要素以外に同様の金融リテラシーを推定しうる要素を特定するために実証事業を実施した結果、新たに年収・職業経験・保有資格・取引頻度といった要素が特定された。引き続き一定の金融リテラシー及びリスク耐久力を求めることは必須としつつ、特定投資家となりうる投資家の範囲を適切に拡大する観点から、特定投資家に移行可能な個人の要件として、上記の要素についても新たに勘案できるようにすることが適当と考えられる」とあります。

特定投資家制度は、これらの事項を総合的に勘案することが多いSophisticated investor/Accredited Investors等の諸外国のプロ投資家制度に近づくことになります。

特定投資家私募制度の利用拡大のための関連規定整備も注目されます。特定投資家向けに非上場株式のセカンダリー取引の環境整備したり、特定投資家も株主コミュニティ制度を利用できることとする見直しも含めて、特定投資家の範囲を広げたうえで、成長資金供給につなげる方向性が指向されています。

株式投資型クラウドファンディング・ベンチャーファンド等

いままでなかなか市場規模の拡大が進まなかった第一種少額電子募集取扱業務、通称株式投資型クラウドファンディングに関しても、発行総額の算定方法の見直し、投資家の投資上限額のあり方の見直し、少人数私募の人数通算期間の見直しを通じて、より資金を募集しやすい規制に見直しが提言されています。見直しが実現した場合、株式投資型クラウドファンディングの業界規模の拡大が見込まれます。

また、東証ベンチャーファンド市場やVC投資・PE投資に関しても、今後の方向性が提示されました。

各種調査報告書の公開

令和3年6月23日、金融庁は日本の資産運用エコシステムにおける課題に関する調査運用会社の運用パフォーマンスを示す代表的な指標(KPI)の策定運用会社のKPI策定と諸論点に関する分析について を公表しました。

とりわけ、BCGが作成した日本の資産運用エコシステムにおける課題に関する調査は、現代の我が国の資産運用ビジネスにおける課題と現状認識が示されており、興味深い資料です。

お気軽にお問い合わせください

お電話無料相談窓口 03-6434-7184 受付時間 : 9:00 -17:00  営業曜日 : 月〜金(除祝日)
メール無料相談窓口メールでのご相談はこちらをクリック